Web が住み良くて生きるのが楽しい
:: 僕のサイトをとりまく Web サービス

Created: 2013-01-14
Modified: 2013-01-14
Written by Tatsuya Koyama

0. これは何

この文書は平行世界における 19 歳の僕へ向けたメッセージだ。 この記事では

  • やりたいことやったらいいよね
  • 今の Web は快適だからどんどん使ったらいいよね
  • やったことが URL を持つようにするとハッピーだよ!

ということを書こうと思う。 イメージとしては、こんな感じだ。

1. 背景

先日、お世話になった母校の教官から連絡があって、「今度卒業生としてうちの学生に話をしてやってよ」 という依頼が来た。なるほどそういうイベントもあったな。 僕も呼ばれる側の年になったのかと思うと感慨深い。

話す対象は、高専の 4 年生。19 歳だ。僕の 6 学年下になる。 高専は 5 年制だから、高専 4 年と言えばまさに就職活動や受験勉強をしている時期だ。 そんな大事な時期を過ごしている後輩たちに、僕が言ってやれることは何だろう?

2. 何を話す?

こういうとき、「自分はこういう風に就職して、仕事ではこういうことをやっています」 ということを話すのがよくある例だが、僕はこれを話の主軸にするのは避けようと思う。 だってこれは、結局のところ僕のケースの話でしかないからだ。 やりたいこととか、生き方のスタンスなんてものは、その人それぞれの自由なものであっていい。 そこに僕個人の価値観や、僕の過去の話をぶつけたって仕方がない。

そもそも僕が何かを偉そうに言えた義理もないしね。 人生はどうのとか、「こういうことをやっとけ」なんて とてもじゃないが言えないし、言いたくもない。

じゃあ僕に何が話せるんだろう? こんなとき、ちょうどよいやり方がある。 それは 『良い事実』を脚色せずに述べる ことだ。

3. 良い事実

「こういうことを頑張れ」は言われた側にとって面白くない。 命令形では人は動かないということは、名著「 人を動かす 」にも書いてある。 「こういうのがあるよ」と事実を正しく述べるだけで十分だ。 Google が掲げる 10 の事実 とかいい例だと思う。 じゃあやってみようかな、は聞いた人が自分で決めてくれればいいんだ。 『やらなきゃ』は大変だが、『やってみよう』なら楽しい ってことだね。

僕が、2013 年の今 19 歳である後輩たちに伝えたい良い事実は、 『今の Web はとても住み良くなった』 ということだ。 僕は情報工学科だったが、情報系、とりわけ Web の世界は進歩が早い。 僕が 19 歳の頃(2007 年)の Web と比べたら、色々なものが「もう整って」きている。

2007 年といったらまだ ニコニコ動画 もできたばっかりの時期だ。 Twitter はまだ存在も知られてすらいなかったろう。 iPhone や Android がようやく誕生し始める時期だから、 App StoreGoogle Play も当然無い。 プログラマ御用達の GitHub も無かった。

Web が速く・安く・手のひらに収まるようになって、 もう各メディアの基盤は整いだしてる。 「これをやるなら何が定番?」の定番が、出そろってきているんだよね。 絵、文章、音楽、動画、衣食住、スポーツ、ビジネス、 そして ゲーム。 そうしたものが集まる場が、Web にはある。

4. URL を持つといい

みんなやりたいことをやればいい。そしてやりたいことをやるときに、 昔にはなかった今の Web がそれを後押ししてくれるのは、きっと良い事実だ。 特に創作的な活動に対しては、Web は非常に相性がよい。 自分で個人サイトのようなものをこしらえなくても、 Web にさえつながれば簡単に世の中に作品を公開できる。 それどころか、プロにならずとも自分の作品に値段をつけることだってできてしまう。

  • 絵を描いたら PixivTwitterTumblr で公開できる
  • 思うことがあったら ブログ に書いて公開できる
  • 楽器を演奏したら動画で撮って YouTubeニコ動 で公開できる
  • 小説を書いたら Kindle で電子書籍として出版できる
  • アプリを作ったら、App StoreGoogle Play で販売できる

ここで、『せっかくやるなら、やったことが URL を持つようにするとお得だよ!』 ということを僕は強調しておく。

「創作活動は URL を持つまでやれ」というのは、僕が敬愛するエンジニアの先輩が言っていた言葉だ。 自分のやったことが URL を持つ、つまり Web を介して他の人が見られるようにしておくと、 未来によいことが起こる確率が上がる。 例えば面白い記事をブログにポストしていたら人気が集まって、書籍化のオファーが来るといった、 ビジネス的に美味しい話もある。でもそこまでいかなくても、 自分のアップした動画に「面白い!」とコメントがつくだけで、ちょっと嬉しくなれるだろう。

大事なのは、こうした喜びは 世に公開しなければ得られない ということだ。 残念だけど、君がいくら頑張ったところで、それを誰かに知ってもらわなければ、 他の人から見て君は何もしていないのと同じことなんだ。 だからせっかくやるなら、そこに URL を持たせる方が得だ。 基本的に誰かを喜ばせるためにやっていればこいつにリスクは無いし、 自分のポートフォリオとしても形が残っていくからいいことばかりだ。

5. 僕の場合

具体例がほしい? 一応僕のケースを書いておこうか。

(1) ゲーム

僕のメインコンテンツは ゲーム だ。最近は、趣味のゲームは Adobe AIR で作ることにしてる。 最低限の開発環境は Web から無料で手に入る。 こいつで iPhone / iPad 向け、Android 向け、ブラウザ向け Flash の3タイプのゲームが作れる。

  • iPhone アプリは App Store
  • Android アプリは Google Play
  • Flash は自分のサイトと Kongregate

Kongregate は海外の有名な Flash ゲームのポータルサイトだ。 Flash をアップロードすると こんな感じ で遊べる。(Mr.WARP の場合)

ゲームの PV 的なものを YouTubeニコニコ動画 に上げておくのも効果的だ。 動画を観てもらうのはゲームをやってもらうのよりずっと敷居が低い。 YouTube が世界に浸透した今となっては、動画は至るところで再生できるしね。

そしてゲームのプログラムは GitHub のリポジトリでバージョン管理をする。 GitHub はプログラマの SNS とも言われてる素晴らしいサービスだよ。

(2) 絵と音楽

ゲームを作る過程で、絵を描いたり曲を作ったりもする。


絵については Pinterest にまとめておく程度にしている。 Pinterest はピンボード風の画像共有のサービスだが、僕は個人的なブックマークまとめとして使っている。 見た目がおしゃれなので見返したくなるのがいいところだ。

絵がメインの人は絵の SNS に投稿するのがいいだろう。 国内最大手のところだと Pixiv だ。海外だと CGHub とか deviantART とかがある。

音楽なんだけど、音楽専用の SNS ってのはどうやら流行らせるのが難しいらしい。 少なくとも日本では流行ってない。 Apple でさえも Ping とかやってたけど、サービス終了してるしね。 同人音楽が集まっている場となると、日本だと muzie あたりか? 海外だと soundcloud とか?

たぶん自作曲を一番聴いてもらえそうな場所は、結局のところ YouTube とニコニコ動画 だと思う。 だから僕も今後は曲を作ったら動画をつけて YouTube に上げたりしていこうかなーと考えている。 動画はまだ手を出してないが、いつかはモーショングラフィックみたいな、 PV っぽいのが作れるようになりたいところだ。

(3) サイトの記事

まさにこのページのようなテキストのコンテンツ。 自分の思考の整理と記録のために、時々書くことにしている。

これだけ Web サービスがどうとか言っておきながら、なんと僕はブログサービスを使っていない。 僕は自分のポートフォリオとしてサイトを作りたいので、タイムライン型のブログは向いてないんだ。 それにローカルのテキストエディタで作業するのが好きなので、ブラウザ上で物書きをするのも避けたい。 そこで変換スクリプトを書いて自前の構文を HTML に変換するようにして、このサイトを書いている。

とはいえ ブログの更新フィード としての役割も捨てがたい。 そこで僕は 自分のサイトを更新したら、そのページを Tumblr にポストする というやり方を選んだ。 Tumblrこんな感じ で、自分の投稿をブログっぽく見せることができる。もちろん RSS も提供してくれる。 サイトに残すまでもないちょっとしたメモなんかも、ここに吐けて便利だ。

ゲームは作り始めてから完成して世に出すまでのスパンがどうしても長くなってしまうのが弱点だ。 だからその過程の副産物とか得られた知見などを記事に残すことで、 「ああこの人まだ生きててゲームとか作ってるんだな」感をアピールしてるのさ!

(4) アクティビティのシェア

せっかく作ったからには人に見てほしい。その宣伝も以前よりやりやすくなった。 Tumblr にポストすると、連携して Twitter にも更新ツイートを流すことができる。 Tumblr にはリブログ、Twitter にはリツイートという機能があるので、 誰かに気に入ってもらえた記事はさらに人の目にとまるチャンスを得る。

またこのサイトでは全てのページで、最下部に SNS 系のボタン をつけてある。 押すだけで Twitter にツイートできたり、はてなブックマーク ができたり、 Facebook アカウントで Like できたりする機能だ。 これもサイトの露出を促進するし、何より Like がつくだけで嬉しくなれる。

こうした機能を、わざわざ自分で作らなくても SNS のサービス側が提供してくれるんだ。 みんながどうせやるようなことは、すでにあるものに乗っかればいい。 僕らは他のことに時間を使える。いい時代になったものだと思う。

(5) その他

ちなみに昔は個人サイトと一緒に 掲示板 を設置する、なんてことをよくやってたけど、 SNS が普及した今では、こいつはもう時代遅れの存在かなーと思っている。 スパムが投稿されたりとか、管理も面倒だしね。

代わりに僕は各ページに Facebook コメント を設置しておいた。 これも Facebook が提供してくれる機能だ。 コンテンツにコメントしたくなったらこいつで書き込めるし、 実名アカウントに紐付くのでコメント欄が荒れる、みたいなことも起きにくいだろう。

あと アクセスカウンター なんてものも昔からあった。 一応このサイトにも下の方に Page View の数を出してある。 これは自前でちゃちゃっと作った。 単に呼んだら数字をカウントしてカウント合計を json で返すだけの API を作って、 Google App Engine で動かしてる。 ちなみに適当に書いたアクセスカウンターの ソースはこちら。

アクセス解析も今では Google Analytics がある。 これで簡単に訪問者数やアクセス特性などが確認できてしまう。 これが(今のところは)無料で提供されているのだから、恐れ多い。

6. まとめ

ということで、このサイトをとりまく Web サービスの図をまとめると、 冒頭で示した絵のようになる。今の Web はとても住み良いし、可能性に満ちあふれている。 見ているだけでワクワクするね。


僕にはまだまだやりたいことがたくさんある。
今の Web はその気持ちを支えてくれる。

僕らはやりたいことをやっていい。
君は僕が紹介した Web サービスを使ってもいいし、使わなくてもいい。

もう一つ、僕が知っている良い事実を書いておこう。
それは、自分から何かをやるのは、何もしないよりは楽しい ということだ。

さあ、どうする?